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安く買い、高く売る方法
    仕組みミラクル研究所 日本カーズ・コム 大堀健二

第1章 安く買う方法


◆安く買ったつもりが...

新車販売店の売り方。

説明のための例題です。

新車価格100万円
値引き額 20万円
下取価格 30万円

 上の商談において、優秀な営業マンは追い金(支払額)50万円として話を進めていきます。

 お客さんは値引き額にとらわれ、下取価格については関心が行き届きません。結果、値引き額と下取価格が適正な金額なのかどうかわかりません。

 当然のことですが、営業マンは値引き額も下取価格も十分に儲かる範囲で商談をすすめていきます。これが新車販売業界の実態です。結果、安く買ったつもりがそうではないのです。

 賢い新車の買い方は、2枚の見積書をもらうことから始めると常に主導権があり、納得のいく価格交渉ができます。

 具体的には下取車ありの見積書と下取車なしの2枚の見積書をもらうことです。

 下取車なしで見積をもらうと値引き額がはっきりします。さらに下取車ありの見積をもらうと下取価格がわかります。

 その額を知った上で、下取車なしの見積を他の新車販売店で再見積してもらいます。下取価格は買い取り専門店で査定してもらいます。

 値引き額を比べ、下取(買取)額を比べます。

 ここまでやってはじめて適正な値引き額と下取額が分かるのです。


◆値引き額は比べて交渉するほど多くなる?

 値引きは比べるほど多くなります。買う側からすれば当然のことです。

 新車の場合、中古車と違ってどこで買っても品質に差はありません。アフターサービスもメーカー保証がついていますので、最寄のディーラーで行えます。ということは購入時にできるだけ安く買うことが得をすることになります。

 値引きが多いほど良いわけですが、ローンを利用して購入する場合は金利にも注意。ということは毎月の支払額と総支払額で検討するのが良いでしょう。


◆下取と買い取りはどっちがお得?

 下取に出すと買い取りより得だと思っている方が多いようですが、根拠はありません。

 私はむしろ買い取りの方が高いと思います。というのは先ほど説明したように、下取額が値引きと相殺されて、結果的に高く見えていることが少なくないからです。

 やはり値引きと下取額を単独で確かめ、さらに下取額と買い取り額を比べるということが重要になってきます。


◆良い人は損、良くない人は得をする?

 販売する側から言いますと、比べない人=良いお客さん、比べる人=良くないお客さん。ということになります。

 良いお客さんには損をさせ、良くないお客さんには得をさせるという矛盾を抱えているのが自動車流通業界なのかもしれません。

 自動車業界に限らず、あらゆる業界に共通していることではあります。ですから、高い買い物をするときはインターネットで充分に情報を得てから行動をするのが適正な買い物をするコツだということです。


第2章 高く売る方法



◆下取、買取額も比べて交渉するほど高くなる?

 安く買う方法でご紹介したのと同じように、下取、買取額も比べるほど高くなります。

 査定の本質はモノの価値を金額に表すことです。

 これだけのことです。中古車の価格は相場性です。したがって同じ店の人であっても相場感によって査定額は異なります。また、店ごとにちがう価格になるのは当然のことです。


◆売る人の共通の思い=できるだけ高く売りたい。

 高く売るコツは価格交渉で決定するのではなく、一括査定を利用し、自分を中心にすることです。具体的にはカービュー等の一括査定サービスを利用し、一番高い額を出すところへ売るのです。3軒以上の買い取り専門店をまわるという方法もあります。

 絶対に一人の担当者と交渉をしない。交渉をすると必ず安く売ることになってしまいます。価格だけ聞いて一番高いところに売る。これだけを心がけるのです。

 まず、高いところに売りますと売る意志を伝える。そうすると各社、はりきります。


◆新車販売の下取、買い取り専門店はできるだけ安く買いたい。

 業者側は安く買い、高く売りたい。儲かるからです。そのためにあらゆる努力をします。

 業者側はお客さんの何を知りたいのか?

 3つの知りたいことがあります。
 1つは、売る時期、2つは売る金額、3つは決定者は誰か?
 ということ。

 売る時期が決まっていなければ真剣な価格を提示しません。

 できるだけ安く買いたいので、概算金額を知りたい。

 誰が決定権があるのかを知りたい。要するにキーマンが誰なのかを知りたい。奥さんに相談しないといけないとか、親に相談する等、決定できない人が相手の場合、交渉しても無駄になるからです。


◆一括査定での業者の説得交渉術

 先ほど一人の担当者と交渉をしない。と言いましたが、相手はプロです。プロと素人が交渉して勝てるわけがありません。さらに査定の担当者は毎日何人ものお客さんを説得交渉しているのですから、達人です。常に客観的な情報を元に判断をする必要があります。

 しかしよく観察してみるとそのパターンは単純です。それらを知ることで落ち着いて話ができると思うので以下を参考にしてください。


◆買い取り専門店の手順

 交渉、駆け引きを優位に導くために、価格提示前に査定にまったく関係のないことを聞きます。

例えば、

1.お客さんの情報を聞き出すために。

・今回どのような理由で手放すのですか?
・ご希望額はいくらですか?それはなぜですか?等。
 
 査定を求めているのですから理由なんて関係ないのですがより情報を引き出して優位に説得交渉をするためです。話の糸口をつかんで、アドバイスをする風に見せたい。 お客さんの心を打ち解けさせて(いつ、だれが、いくらで)のポイントを知りたい。

 さらに査定に来てもらっているのに、ご希望額は?と聞かれる事自体おかしな話で、このクルマの相場を知っているかどうかを探っているのです。

 1.の段階ではけっして査定額は言いません。


2.相場感、期待感の植えつけをする。

・相場についての話、相場本(意図的に安く加工したもの)を見せる。
・○○なら高く買える。注文が来ているのですぐに高く買える。今日は特別に頑張ります。本部から特別指令の車種なので頑張ります。等。

 中古車の価格はオークションという業者間取引で価格が決まるなどの説明がされます。業者によっては実際の取引額を意図的に安く加工したものを見せる場合もある。決して1社だけではなく、複数社の話を聞くことが必要です。

 ○○なら高く買えます。というのは根拠のない話で、大手だから高くて大手でないから安いということはありません。また、何を根拠に高いのかを知ること、これは相場というものになるのですが、根拠を明確にしていない”高い”という言葉には気をつけましょう

 2.の段階でもめったに査定額は言いません。


3.価格交渉に入る。安く買うために。

・即決の額を聞いてくる。
・いろいろな演技、うそ、ごまかし、期限を切る。

 一連の相場の話やうちは高いという説明の後、即決してもらえる額を聞いてきます。それに答えると売らなければならなくなるので、出せる最高額を聞くこと。高いところに売りますの一点張りが良い

 本部に電話をしたり、するふりをします。携帯に電話がかかってきたふりをし、今この車にお客さんがつきました!なども使います。店長に交渉しますと電話をするが実際にはしていない。価格をアップし、これが最高額だという価格アップの正当性をアピールします。他者を悪者にして、自分はあなたのためにがんばっているのだ!という姿を植えつけます。演技派が多いのが買い取り専門店の特徴です。


4.クロージング(最終契約にもっていく)

・説得、交渉に時間をかける。
・他店の悪口やうそを言う。
・この価格は今日中のことです。と契約を迫る。

 2時間以上ねばるのは通例です。1日かかっても1台買いたいのが本音。

 根拠のないうそを言う。とくに他店の悪口を言う担当はその本人があぶない証拠。他の店にも査定をお願いしていると言うと、断ってくれというのがこのタイプの担当です。優良店(本当に高く買う店)は他店をとやかく言うことはない

 契約書にサインをさせるのが仕事。1日かかっても買いたい。という気持ちに負けてはいけない。


 以上が現実です。

 高く売るためには単に「高いところに売ります!」宣言をし、業者同士の競争を高みの見物をすれば良いわけです。

 もう一度高く売るための作戦を確認しておきましょう!

 ◆納得できる価格であればすぐ売ります。←売る意志を見せる。
 ◆売る決定者は私です。←誰が決定権を持っているかを伝える。
 ◆価格だけ言ってください。「高いところに売ります!」←交渉は絶対にしない。

 一番高く提示してくる店に売る。簡単ですね!